前回の記事(
https://kobe-lubricants.jp/blog/20251106-508/)では、
生分解性グリースの特徴や環境にやさしい理由についてご紹介しました。
今回はもう一歩踏み込んで、生分解性グリースに関係する規格やエコマーク、弊社で取り扱っている一部製品をご紹介いたします。
「どういう基準を満たすと“環境配慮型”と言えるの?」
「エコマークって何が評価されるの?」
「どんな製品があるの?」
そんな疑問がある方におすすめの内容です。
⸻
■ 生分解性グリースに関わる主な規格・評価基準
環境配慮型のグリースといっても、実は“生分解するかどうか”だけで判断されるわけではありません。
製品によっては、国際的な試験方法や日本の環境ラベル基準を満たしたものがあります。
ここでは、生分解性グリースでよく使われる代表的な規格をご紹介します。
⸻
● OECD 生分解性試験(OECD 301 系)
世界的に利用されている生分解性の試験方法で、
• 28日以内に 60% 以上分解 → “容易生分解性(Readily biodegradable)”
と判定されます。
生分解性グリースのカタログで
「OECD301C による 60%以上の生分解性」
などと書かれているのはこの基準です。
⸻
● ISO 規格(環境配慮型潤滑油)
代表的なものに、
• ISO 15380(EAL:Environmentally Acceptable Lubricants)
があります。
これは、植物油・合成エステルなど、環境負荷の少ない基材を用いた潤滑油の設計指針です。
また、食品関連では ISO21469 の衛生基準に適合した生分解性グリースも存在します。
⸻
■ エコマークの基準(日本)
日本国内で「環境配慮型潤滑油」を示す認証としては、エコマークがあります。
生分解性グリースの場合は、
「No.110 生分解性潤滑油(Version 2.7)」 が対象。
基準のポイントは次の通りです。
• 28日以内に 60%以上の生分解性(OECD試験)
• 水生生物への毒性が極めて低いこと
• 塩素系添加剤など環境負荷の高い成分の不使用
• 製造〜廃棄までを含んだ総合的な環境配慮
つまり、エコマークが付いている生分解性グリースは、
「生分解性が高いだけでなく、総合的に環境性能が高い製品 」
という証になります。
⸻
■ 生分解性グリースの製品例
ここでは、弊社で取り扱っている生分解性グリース・潤滑油の例を紹介します。
用途や特性が違うため、現場の環境に合わせて選べます。
⸻
● シェーファー:#529 Ecoshield Biodegradable Grease
• 環境に優しい生分解性の多目的グリース(EPA VGP準拠のEAL)
• 耐水性, 耐圧性, 防錆性に優れ、海洋や農業、建設など幅広い用途で使用可能
• 植物油+生分解性合成エステルを使ったノンドロップのベントナイト系のグリース
2013年VGP(船舶入港規格)の規定を満たす製品。
水や自然環境に触れる場所で、安全性と耐水性が必要な機会に使用されるグリースです。
⸻
● NIPPECO:バイオグリース LC-2(エコマーク認定品)
• 使用温度:-40〜130℃と広いレンジ
• 建設機械・港湾機械・農業機械などの幅広い用途
• エコマーク取得の代表的なグリース
重機向けの“実用性が高い”生分解性グリース。
⸻
● ニッペコ:バイオグリース MA-NEO
• 海上で使用される地盤改良船用として開発した生分解性グリース
• 潤滑性、付着性、耐水性などに優れており、主に水中で使用する軸受に適している。
• 汎用型潤滑油用途に対応
環境配慮が必要な現場のベアリングやワイヤーロープ、摺動部の潤滑に適した使用になっています。
⸻
■ まとめ:規格と製品を知ると選びやすくなる
生分解性グリースは、単なる「環境にやさしいグリース」ではありません。
実際には、以下のような基準を満たした“環境配慮型の潤滑剤”です。
• 生分解性(OECD 301)
• 毒性の低さ(魚類・藻類への影響)
• 環境負荷の少ない添加剤選定
• 製造〜廃棄までの配慮(エコマーク)
など、現場に合わせた選択が重要です。
お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。
⇩⇩⇩